JR旅客6社のうち、ただ一つ「新幹線がない」のがJR四国。
最近の報道の中で将来的にはそれを解消するための計画があるにはあるようですね。
東西方向に結ぶ四国新幹線、南北に結ぶ四国縦貫新幹線の2つのルートです。
なんと東西に結ぶルートは四国を飛び出して九州の大分県に至る構想だというので驚きです。
とはいえ、目標とする時期は2037年というのですから気が遠くなるお話でもあります。
もっと早く四国に新幹線を!
タイトルにも挙げていますが、全体として考えると最も早く実現して効果が高いのは、「四国に新幹線を届かせること」ではないでしょうか。
つまり、宇多津または坂出までフル規格新幹線を届かせて、その駅を乗り換え拠点駅とする構想です。ちょうど、かつての高松駅が宇高連絡船利用客にとっての乗り換え拠点駅として機能し、そこから四国各方面に列車が出て行ったのと同じようにです。
現在でも岡山駅がそれに似た機能を果たしているわけですが、それが四国島内に達するとなると利便性がはるかに向上し、効率もアップすると思うわけです。
建設費用も最小限
ご存じの方も多いことと思いますが、瀬戸大橋には将来の新幹線のためのスペースが確保されています。そして、それに加えて瀬戸大橋線の高架部分使用を念頭に入れて単線での建設を想定すると、区間の半分ほどは準備ができた状態ということになります。そもそも、そこは将来の計画がある場所ですからね。
そうして考えると早期着工に舵を切っても良いのではないか?と思うのです。
乗り換え拠点駅ではダブル対面乗り換えにしたい
JR四国のHPから宇多津駅の構内図をお借りしてきました。
これをご覧いただくと、一つの線路は一つのホームにしか接していないことがわかります。これは一般的なよくある形です。
ただ、四国の場合瀬戸大橋を渡ったすぐの駅を乗り換え拠点駅にするなら、
●東方向・・・高松・徳島方面
●西方向・・・松山・高知方面
の2方向に乗り換えが便利になる必要があります。
そのようなわけで新幹線の到着する線路の両側にホームを設けて、右側は高松方面・左側は松山・高知方面に対面で乗り換えできる、そんなつくりにできると良いのではないでしょうか。
駅の構造ですが、現在の特急うずしおやマリンライナーの両数を考えると、短い終端式ホームを間に挟んでもいいと思いますね。そうすると上の図で示した「赤っぽい線路・新幹線」から上向きに降りて短いホームと長いホームの二つにリンクできるのです。
そうすると部分的に広いホームが出来上がります。これにより団体客の安全性の確保や観光列車の待合スペースといった使い方にもつながります。
ベストな乗り換え拠点駅は宇多津駅。
地図をご覧いただくと、瀬戸大橋からすんなりまっすぐ伸びている位置に宇多津駅があることをご理解いただけると思います。この先に延伸できる状況になれば伸ばせる、そんなベストポイントが宇多津です。一方、坂出にすると「高松中心」のイメージを与え、愛媛や高知にとってはいい気持ちがしないでしょう。
この宇多津駅周辺はまだ開発するのに余裕を感じる土地利用状況でもあります。周辺にあるのはゴルフ練習場や駐車場などが中心で、用地が必要になっても交渉しやすそうです。
なお、そうなるとおそらく岡山直通の在来線特急は大幅削減となり、松山・高知方面への特急は高松発着、徳島方面への特急は宇多津発着となって「宇多津~高松」間の特急が十分に確保できることからマリンライナーの運用にもかなり余裕が生まれて車両の絶対数を減らすことができることでしょう。
かなりいろいろなメリットを伴う列車系統の整理につながると感じます。
四国新幹線の運用・・・
おそらくですが、四国新幹線としてこんな形で開業するとなれば九州と同様の8両編成が実際的かと思います。あるいは、JR東日本に多く見られる併結新幹線という方法もあるかもしれませんね。
で、出発点は新大阪と考えるのがもっとも自然なところですが、かつて存在したムーンライト高知・松山のことを思い出すと「京都発着」だと便利かも!と思ったりします。
とはいえ、北陸新幹線のルート決定の経緯について思い出すと、東海道新幹線への乗り入れ(米原合流)という案にはJR東海が難色を示すという流れがありましたね。 おそらく新大阪~京都間についても同じことでしょう。
とはいえ、北陸新幹線の将来の区間として別路線が建設される新大阪~京都間についてはJR西日本の路線となります。それなら問題なく使用できると考えられます。きっと利便性が高いことでしょう。
*****************
いかがでしょうか。
個人的な妄想にすぎないのですが、JR四国が車両の開発や維持に他社以上にコストがかかる部分があり、どうすればコストをカットできるかという点からいろいろ考えてみました。
妄想の一つとしてお楽しみいただければ幸いです。